管理理容師⑦

管理理容師⑥続き

誰にでも話しかけられそうな雰囲気の彼ですが、もしかすると、彼は、上がり症や、自分の苦手を克服しようとして日常的にトレーニングしているのでは。
この講習会の休憩時間を、美容師としてスキルアップの為に、赤の他人に話しかけるというトレーニングの場にしている。そして彼は私と同じような感性を持っています。せっかくの同業者と知り合うこの機会をむだにしたくないと。

ただ、彼は行動が伴っていますし積極的で前向きですばらしい。私のように、ただ考えているだけであわよくば、と、特に何も行動しない受け身の人間とは大違いです……(´-`)

なるほど。美容師としてもっと上のステージを目指して努力している人を見て、才能とか天性とか羨ましいとか思っていた自分がアホに思えてきますね。
志が高いと言うか。
彼の高い志が行動を変えているのだと思います。目標が低いことは罪であるとも言いますし、初日の入りから私も
『30人に名刺を渡すぞッ!』
くらいの気持ちで臨めばよかったと後悔しました。
何だこの馴れ馴れしいおっさん、くらいでちょうど良かったのかなと思いました。

3日間で休憩時間は15回。全く知らない同業者の方と15人は話す機会があったんですから、彼がこの休憩時間を修行の場として有効活用したのだとしたら、なかなかいい根性してると思います。きっと店でも良いスタッフなんだろうなと思いますし先輩たちも良い先輩なんだろうなと思います。
全ての出来事を成長するチャンスにつなげようとする前向きな気持ち、私はちょっと忘れていました。

講義が終わると、私は駐輪場の閉鎖時間に追われ、輪ゴムで丸めた証書を片手に講習会場のあるビルを後にしました。
小雨の中、証書を濡らさないためにはどうするかを考えながらはや歩きしていると、最後にその美容師くんの名前くらい聞いておこうと思った事をすっかり忘れていたことに気付きました。
思い出して
まじかッ!、、、、と思った時にはもう石川町駅まで歩いてきてしまっていました。

若いって良いですね。エネルギーを感じますね。いつか若いスタッフを雇用できれば良いのですが( ̄▽ ̄)

私のエネルギーはバイクと子育てに吸い取られ、もういくらも残っていませんが、せっかく管理理容師にもなれたことですし、未来のスタッフ育成と、前出の衛生管理水準の向上を目指して、より安全で快適なサービスに努めてまいりますのでご期待ください。

GLANTSは前向きに頑張っていきます(・∀・)

This article was written by glan-ts