女性のお客様

先日、小学生の男の子を担当させていただきました。男の子のママさんから
『女の人はやらないの?』と質問されました。
『やらないってことはないんだけど、いまのところやらないね。メンズサロンだから男の人が入店し辛くなるとこまるからやらないつもりなんだよね。』

私自身その日は一日中考えていました。

『う〜ん、、、。何かもう少し違ったちゃんとした答えようが無かったのかな、、、。』

こちらのママさんは私の親友の奥様で、その昔まだ仕事を覚えたての頃にカットモデルやカラーモデルをお願いして練習させてもらっていました。私も雇われている頃一生懸命にトレーニングしてその努力している姿を社長に見せて、早く認めてもらいたくて、色々な人たちにカットモデルをお願いして夜な夜な練習させてもらいました。皆様大変お世話になりました。こちらのママさんにもよく藤沢市の勤めていたお店まで通っていただきました。その節は本当にありがとうございましたm(_ _)m
女性の方で当店を利用したいという方はそんなにいらっしゃらないと思うのですがこの1ヶ月でも時々質問されます。

『どうして女のお客さんやらないの?』

難しい質問だと思います。

前出のママさんのように私のこともよく知ってくれている方ならお受けしてもいいと思います。ですが、現状では男性客100%で成り立っているので新規の女性客を獲得しようという気は1%もありません。何故、新規に女性客を集客しないのか?結論から言わせていただます。

『スキルが無いから出来ない。』

です、、、。( ̄▽ ̄;)

『ショートカットなら出来るでしょう?』
と言われそうですがやはり出来ないと思います。
要するに自信がないんです。何に自信がないかというと、髪を切る作業、技術自体にはそれなりに自信はあります。ただ女性の髪型をその人に『似合わせる』という事が美容師さんほど出来ないと思います。似合わせは技術の差というよりは経験値の差が出ます。勉強や練習だけでは足りないんです。似合わせる、そこには提案力も経験値もセットになっています。そこに自信がありません。
休日に街で女性の髪を見ていると腕の良い美容師さんはすごいなぁと思います。
『この女性の針金みたいなバリッとしてそうな太い髪をよく毛量調整出来ているし似合わせているな。テクもあるんだろうな。』
本当に感心します。
餅は餅屋と言いますし美容室か、女性の方もウェルカムな理容室に行かれることをお勧めします。

私個人は女性の髪型を似合わせる為の提案力に関して足りていないので、お客様の言われるがままに切りすすめたり、お任せされると高確率で切り直しになります。もっとこうして欲しい、出来るでしょ、と期待されているとも言えますが提案力の乏しさが露呈したと言えます。昔上司に言われた言葉があります。

『お客様の中には自分の感性や注文したい髪型などがハッキリとイメージ出来ているのに日本語にして私達に伝えるのが苦手なタイプの人がいる。仕事は伝言ゲームじゃないから気を付けようね。』

言いなりになってないで提案力をつけろ切り直しが多過ぎるぞ。と言う意味です。
(今でも80%くらいはそのとおりだなと思います。)
似合わせるには提案力が必要でニーズにマッチするかしないか、カットの上手い下手はその部分だと思われますし豊富な経験値が必須な訳です。経験値に裏付けされる提案力無くして似合わせははっきり言って出来ません。出来たとしてもそれは偶然の産物で再現性はありません。
そのような経緯があり当店はメンズサロンですし女性の御新規のお客様を集客しておりません。それでもなお
『切ってくれ!』
とおっしゃっていただけるならカウンセリング後に可能であればお受けいたします。
もちろんその際にはベストを尽くします。

最後に、私の顧客の中に1名だけ女性のお客様がいらっしゃいます。
湘南台?にお住いの高齢の方です。毎回元気にMT車で自走して御来店頂いております。
何故か気に入って頂きここ数年カットパーマカラー全て私が担当させて頂いております。
スポーツ観戦がお好きな方で私と野球や相撲の話を良くします。
昔話が話が面白い方で色々な話を聞かせて頂きましたがこの季節には戦時下の話を聞かせて頂きます。昭和20年、終戦の日『玉音放送』を校庭で聞いていた時の話など本当にしびれます。必聴です。生き字引とはまさにこのお客様の事か、、、です。
7月1日にオープンしたGLAN−TSには今のところ御来店されていませんが、もちろん今まで通りに担当させて頂くつもりです(^_^)
そろそろ御来店いただけるのでは?と楽しみにしています。

This article was written by glan-ts